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2005年11月14日

Webをプラットフォームにした大競争が始まる

マイクロソフト社は現在でも、ソフトウェアのほとんどをパッケージ形式で提供していますが、最近になってこのやり方では時代遅れになりかねないとの批判を受けています。

パッケージソフト販売という長年のビジネスモデルが限界にきているという事です。

これまでパッケージソフトで実現してきたものと同様の機能をオンラインサービス(多くは無償)で提供する企業が今後さらに増えるとするなら、マイクロソフト社の収益を担っているウィンドウズ・オペレーティング・システム(OS)や、業務用ソフトのマイクロソフト・オフィス(Microsoft Office)の必要性は減っていく(収入源がなくなる)と指摘されています。

マイクロソフト社にとってこれは危急存亡の一大事です。

そしてソフトウェア巨人の総帥は、全社に向けてシグナルを発信しました。

差出人:Bill Gates
送信日時:2005年10月30日 9:56 PM
宛先:幹部社員および直属の部下、上級エンジニア
件名:インターネット・ソフトウェア・サービス

このメールの中で、ビル・ゲイツ氏は次のように述べています。

今日における成功の鍵は、インターネットを利用して、ソフトウェアをさらに強力にすることにある。そのためには、新たな機能を提供しながら、IT部門や開発者の仕事を簡素化するようなサービスモデルをソフトウェアに組み込むことが必要になる。

これは20年余りの歳月をかけて築いた自分たちの「成功の方程式(ビジネスモデル)」をドラスティックに転換していくことを宣言したものと考えていいでしょう。

そして、来たるべき「サービスの波」は、非常に破壊的なものとなるだろうと予告しています。

彼は最後にこう結んでいます。

次の大きな変化はもうそこまで来ている。われわれは、この変化をチャンスと認識しなくてはならない。この機会に提供する製品やサービスのレベルを引き上げ、業界内でわれわれが果たしている責任に見合ったやり方で競争していかねばならない。そしてわれわれの持つ資産と幅広い影響力を利用して、わが社の製品のユーザーや、顧客、パートナー、そしてわれわれ自身に利益をもたらすように、われわれは自分たちのビジネスをつくり変えて行かなくてはならない。

マイクロソフト社が本気になっています。

その結果、新興のIT企業各社との熾烈な市場競争となることは必至です。

あらゆるビジネスがWebと関連し結びついて動いていく時代が到来するでしょう。

その時、Webをプラットフォーム※にした今から起こる大競争は様々な産業に影響を与える可能性があります。

※ プラットフォームとは元来、ソフトを動作させる基盤となるOSの種類や環境の事を意味しています。例えば、WindowsやUNIXやMacOSのことです。しかし昨今では、Webがソフトを動作させる基盤になっていくだろうとの考え方が有力です。

q.f. CNET Japan

投稿者 messiah : 2005年11月14日 08:44

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