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2005年12月19日
”実現”という階段を登り始めた100$ノートパソコン
米マサチューセッツ工科大学(MIT)が推進している、「世界中の子供たちに100ドルのノートパソコンを配布する」ために設立された組織・OLPC(One Laptop per Child)は12/13、100$ノートパソコンの量産を台湾の広達電脳社に委託すると発表しました。
広達電脳社は、あまり日本では馴染みがないかも知れませんが、米デル社や米ヒューレット・パッカード社など、世界のノートパソコンの2割以上を生産しているノートパソコン受託生産の最大手です。
これまで多くの人が、この100$ノートパソコン構想を称賛してきましたが、インテル会長のクレイグ・バレット氏のように、「発展途上国の消費者は本格的なPCを欲しがっている」として、その実現性に懐疑的な見方を示す人もいました。
しかし、チュニジアで開催された国連世界情報社会サミットで披露され、国連のアナン事務総長も手にとってPRするなどの効果も現れて、いよいよ実現の階段を登り始めたようです。
100$ノートパソコンは、各国政府が一括購入し、児童に無料配布することを想定していますが、実は大人のパソコンユーザーの関心も高いのです。
筆者も、手にとって、使って、ついでに(手動の発電装置を)回してみたい。
そんなところから、商業用の機種の生産も検討することになっているようです。
OLPCは、複数の企業から条件提示を受けましたが、ノートで実績のある広達電脳社を選びました。
当初は500万~1500万台を生産。手始めに7ヵ国(中国、インド、ブラジル、アルゼンチン、エジプト、ナイジェリア、タイ)へ各100万台程度を供給する予定です。
ソフト開発を促すために、他の国々にも一定量を出荷する計画で、時期は2006年第4四半期が目標とのこと。
OSにはリナックスを採用。プロセッサは500MHz、128MBのDRAMメモリと500MBのフラッシュメモリを搭載し、ハードディスクはありませんが、USBポートを4基備えています。
そして何と言ってもユニークなのが、緊急避難時のラジオなどで見かける、あの手回し式の発電装置です。(電力が不自由な国でも使えるように配慮されています)
地震や津波などの天災がいつ襲ってくるかわからない"災害の時代"を生きていかねばならない現代人。
万が一の時、災害の情報収集用としても役に立ちそう...
一家に1台、予備としてあってもいいですね、コレ。(100$ですし...)
q.f. Hotwired Japan |
投稿者 messiah : 2005年12月19日 08:46
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