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2005年12月24日

子供の減少で受験戦争がなくなる?

アメリカの大学では、アップルコンピュータ社の携帯音楽プレーヤーiPod(アイポッド)を講義に活用する実験が様々に行われ、各地の大学で成功を収めていると言うエントリー(11/9付)を書いたことがあります。

デューク大学は2004年秋に、オリエンテーションの資料を収めたiPod1600台を新入生に配ったという話には驚きました。

人気のiPodが無償で手に入るなんて夢のような話ですからねぇ。

ところで、昨日のエントリーでは「日本の人口が自然減に転じた」ことを書きましたが、新聞を見てさらにビックリ。

名古屋商科大学では、アメリカの大学ばりに、今春入学した一千人の新入生全員に携帯音楽プレーヤーの小型機種「iPod shuffle(アイポッド シャッフル)」を無償で配布していました。

外国語の教材をiPodにダウンロードして使う仕組みを取り入れたのです。

アメリカの大学もお株を奪われそうな先進性、これには脱帽!

しかしそこには、学生を集める為に様々な工夫を凝らす大学の苦悩の姿がありました。

1992年度に205万人いた18歳人口が、2005年度には137万人と3割以上も減り、このまま推移すると2007年度には数字上、全ての受験生を(合格させて)入学させないと定員を確保できない(運営していけない)時代が来るそうなのです。

日本私立学校振興・共済事業団の調査では、2005年度は全体の3割にあたる160の私立大学で定員割れが起き、中には定員の半分を割り込む大学が17校もあったそうです。

このままでは大変なことになる。受験生をどうやって集めるか、入学してもらうかという事に私大は知恵を絞っているようです。

そして、前述のiPodを配布した大学のように、授業の効率化と音楽プレーヤーの魅力を融合したプロジェクトなどを打ち出して学生を集めようと涙ぐましい努力をしているのです。

受験生が少なくなる->競争が減る->この先、受験戦争はなくなるのか?

受験地獄とも言われ、子供から大人に成長するプロセスで先ず最初に経験する試練ですが、エスカレートするのは子供にとって幸せではない。

さりとて、試練を経験せずに大人になってしまえば、昨今の「我慢することを知らない切れる子供、大人」を生み出す原因にもなるなど、ここにも難しい問題が待っています。

投稿者 messiah : 2005年12月24日 08:46

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