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2006年09月29日

はじめにウェブログありき

もう既に「ウェブログ」とは呼ばなくなったブログですが、言葉を短縮してしまうと意味を見失ってしまう気がします。

2年前にウェブログを始めた時に、このウェブログなるものがここまで一般大衆化するとは思いませんでした。(予想はしていましたが、その予想を超えて普及しました)

筆者がウェブログを始めた動機は...自宅サーバーを構築した。何かコンテンツを公開しないと格好がつかない。ホームページを作ろうかと思いましたがHTMLをよく知らない。(勉強するのも億劫...)

そんな“面倒くさがり”にピッタリだったのがウェブログでした。

当ブログの記事を分類するカテゴリーの中に「ブログ全般」というのがあります。

2年前、ブログという事象が今後どのように進化して行き、どこで頂点を迎え、どのように廃れていくかを観察してみよう、という意図があって設定したカテゴリーです。

当時の筆者は、ウェブログが一時の流行で終わる可能性もあると考えていました。

ところがフタを開けてみると、この短い2年間で、「ウェブログ」はウェブサイトを個人の手に届くところまで運び、大幅にサイト数を底上げし、個人参加による多面的情報量を激増させ、ユーザーの情報交流と利便を劇的に向上したのです。

ウェブログを「ブログ」という短縮形でマスコミなどが紹介することで社会への認知も進みました。

今やブログは、空気や水に匹敵するリソース(情報資源)であり、生活に溶け込んだインフラ(情報基盤)でもあります。

ブログが呼び水となって誕生したSNSも、ブログの基本構造をベースにしたもので、その影響を強く受けています。

ネット業界を先導するCGM(Consumer Generated Media:例えばSNS、比較サイト、Q&Aサイト、口コミサイト)と呼ばれる各種サービスも、個人がウェブワールドに自由に参加して交流する仕組みは、ブログが持つ基本構造を継承しています。

広義でのCGMにはブログも含まれています。(各種オンライン事典などによると)

しかし、他のCGMと異なる点がブログにあります。ブログは商用を意図したサービスではない点です。

ブログ以外のCGMには営利目的があります。表面上は無料であっても運営するのは企業です。これらのサービスは広告や課金による営利がゴールにあるのです。

SNSなどのユーザーには失礼な表現ですが、広いけれども囲われた敷地の中で、脅威にさらされにくい快適な環境を作ってあげて、楽しいゲームやイベントを行っている動物園のようなイメージがCGMです。

ブログは、その背景に営利がありません。(時流に乗るために次々と企業がサービスを始めた。広告などを表示しているが後付けであり、無料のブログ提供サービスで稼いでいる企業はない)

ブログは、自由度が高い代わりに危険度も高いが、例えるなら野生動物の生息するサバンナのようなものでしょう。

ブログというDNAを持った現代の様々なインターネットサービスをCGMと考えてもいいと思います。

ところで、「ブログ全般」といったカテゴリーはもう不要かも知れません。短期間にブログの繁栄と衰退を観察する初期の目的は達成できないからです。

投稿者 messiah : 2006年09月29日 07:50

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