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2005年09月20日

ソフトウェアで”匠の技”を伝承できる?

「団塊の世代」が2007年から順次大量に定年退職をしていく、いわゆる「2007年問題」に備えて経済産業省は、中小企業の熟練工が身につけている技能を社内に残すためのソフトウェア作りに乗り出すそうです。(朝日朝刊9/19)

機械工作などを行う中小企業は、熟練工の”匠(たくみ)の技”に頼る部分が大きいが、その技の若手に対する継承が進んでいない企業が多いので、”技”をデータベース化して各社の知的財産として保存・活用するのが目的だそうです。

経済産業省によると、2006年度予算で開発費17億円をかけて、鋳物(いもの)、溶接、旋盤加工、めっき、レーザー溶接の5種類の”技”にそれぞれ対応したソフトを開発するとのこと。

以上の新聞記事を読んで思わず...???

(絵に描いた餅のような話ですが)将来、これらのソフトを導入した企業は、熟練工が旋盤の設定値、速度や鋳物の型に流し込む金属の温度などの細かい作業記録を入力し、その作業方法を選んだ理由や効果、試行錯誤の経緯などを記録していきます。

そして、社内で数ヶ月から数年かけてデータを蓄積し、検索して簡単に取り出せる仕組みにする予定らしい。

筆者が何故、???なのかという理由。

  1. データを蓄積している時間があれば、若い世代に実地教育したらどうか?
  2. 中小企業がコストと時間をかけて長期間にわたり面倒なデータ入力ができるか?
  3. 身体にしみついた技の1つ1つを細かく分析して数値や言葉に変換する難しい作業ができるか?

結論を言うと、熟練工は熟練工からしか産まれないのではないでしょうか?

本当に必要な”技”ならば、定年後も「団塊の世代」の人たちを現役として雇用し、必要な期間を設けて計画的に人から人へと伝承していく方が合理的のような気がします。

投稿者 messiah : 2005年09月20日 07:35

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