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2006年06月19日
ねじれた等式
今という時代の実像を浮き彫りにし、考えさせられる調査結果が出ました。
最近立て続けに起こった株取引に関連する事件で、容疑者たちは異口同音にこう言っています。
「法に触れなければ、何をしても良い」...と。
しかも、正々堂々と。
ポータルサイトgooを運営するNTTレゾナントが、日本人の品格・道徳観に関するインターネット調査を行ないました。
調査は、「電車の中での化粧」、「あいさつをしない隣人」など10項目から、日本人の品格からみて望ましくないと思うことを最大3つ選択させました。(10~70代の男女約2100人を対象)
その結果、3位は「高齢者が立っている前で座り続けている学生」(34.1%)でした。
「たばこの吸い殻の投げ捨て」(42.4%)が1位でした。
そして筆者がガッカリしたのが、2位の「法に触れなければ何をしても良いという考え」(41.9%)です。
何故か?
調査元のNTTレゾナントは、ライブドアや村上ファンドの事件が相次いだことで、「合法なら何をしてもという考え方を、好ましくないと感じる人が増えているのでは」と、分析しています。
法というのは、不特定多数の人の中に存在する品格・道徳を逸脱した者を制するために、やむなく設置される縛りであると考えていいと思います。
上記調査の「合法なら何をしてもという考え方を、好ましくないと感じる人が増えている」という裏には「合法なら何をしてもという考え方がかなりの割合で支持されている」ことを意味しています。
合法=(だから)悪くない=(つまり)正しい、というねじれた等式を信じ込んでいる人が少なくないようです。
そもそも「合法」という表現がよくない。「法に合っている」という表現は“正義”を連想させるから...
筆者が辞書の編纂者なら「合法とは、未完成で不備な現行法に直接抵触していない」と表現します。
q.f. iza |
投稿者 messiah : 2006年06月19日 09:25
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