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2006年07月07日

「地震・雷・火事...」から消えたもの

筆者の幼少のみぎりは、「地震・雷・火事・親父」と言われ、親父(おやじ)は“怖いもの”の代名詞でした。

この言い回しには、怖い親父へのからかいと、畏敬の念が絶妙にミックスされているように思います。

そして現代、4番目の「親父」が消滅寸前であることがデータで明らかになりました。

平成16年12月に小学校5年生から18歳未満の子供のいる家庭1376世帯を対象に、厚生労働省が行なった調査によれば、父親は子に甘くなり、母親は反対に厳しくなっている実態が浮き彫りになりました。

調査で、子供のしつけについて親に訊ねると「厳しくしている」が46.4%、「甘やかしている」は28.1%でした。

ところが子供は、母親については40.5%が「厳しい」と答えましたが、父親については28.6%しか「厳しい」と感じていないことが分かりました。

逆に、「甘い」と感じている割合は、母親に対しては17.2%だったが、父親については20.4%という結果が出ました。

学年が上がるほど父親に対して厳しさを感じる割合が減り、高校生では、「甘い」(24.7%)が「厳しい」(21.4%)を上回りました。

父親が子供に甘いのは、嫌われまいとしているのか?それとも、仕事に疲れ果てているのか?

いろいろ複雑な心理や事情があるのでしょうが、子供の教育や躾(しつけ)に対する父親としての義務を忘れている“お父さん”が増えているようです。

「げんぷじぼ」とひらがなで入力して漢字変換すると、「厳父慈母」と表示されます。

まだそういう言葉が、抹消されずに残っているのがせめてもの救いですが、これについて、あるPTA会長が語っています。(猿楽小学校HPより)

こわい親父は必要だと思う。昔は父親が威厳をもっていた。私も曲がったことをするとよく殴られた。その時はなぜ叱られたのか分からなかったが、何となく受け入れていた。それだけ信頼関係が強かったのだろう。
だが今は、父親が仕事の忙しさを言い訳にして、子どもを母親に任せることが多くなった。そのため、必要な時に叱ることもできない優しいパパが増えている。親子関係から友達関係へと変わりつつあるのではないか。一緒に遊ぶ時は、子どもの言いなりに遊園地などへ連れて行き、手っ取り早い方法で子どもの喜ぶ姿を見ては、親の威厳が保たれているような気になっている。子どもと触れ合う時間が短く、成長過程を見守っていないから、接し方が分からない。だから子どもの気を引くために厳しい親父ではなく、優しいパパになっているのではないか。(中略)
子どもが最初に出会う社会は家族である。時代が変わっても父親が家族の基盤になっている家庭は多い。その中の厳しさを見せられるのは、やはり父親の正当な厳しさではないだろうか。

厳父とは決して、口うるさいだけの父親を意味してはいないのです。

「厳父慈母」が「厳母虚父」とだけはならないことを祈りつつ...

q.f. Sankei Web

投稿者 messiah : 2006年07月07日 07:55

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