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2006年08月23日
不要なものは破壊され、必要なものは生まれる
米国のヘビーメタルバンド「メタリカ」がアップルのiTMS(アイチューンズ・ミュージックストア)で音楽配信を開始しました。
メタリカは、Napsterなどのファイル交換サイトに強く抗議していたことで知られる反オンライン派の代表でした。
しかしメタリカのように、いつまでも抵抗していては先細りになることに気づいたアーティストが急増して、今やそちらの方が多数派です。
一方、反オンライン派の代表としてはビートルズ、レッド・ツェッペリン、ガース・ブルックス、レディオヘッド、キッド・ロックなどがあります。
特にビートルズは、いかなるオンラインサービスであっても、自分たちの楽曲を販売することを認めていません。(但し、ジョン・レノンのソロアルバムはMSN Musicで購入できますが)
彼らは「いつか再び、30年前のようにアルバムが重要になる時が来ると期待している」と言います。
しかし、CDの売上が減少し続けているのは、オンライン販売にユーザーが移行しているのが原因であることは自明です。
否定派の言い分は、オンライン配信では自分たちの手元に残る利益が少なすぎる、違法コピーの懸念があるなどですが、最後のオンライン抵抗派が降参するのも時間の問題と言われています。
「ネットによって解き放たれた」ということでしょう。ソフトウェアや音楽は、形がないから目に見えない。
しかし、それをCD-ROMなどの形ある媒体に封じ込めた場合、他のあらゆる商品と同様に、物理的に市場に運ばれて行きます。
形のある商品が市場を流通していけば、そこに介在する業者たちがマージンを取り合い、消費者の手に渡る時には末端価格としてはかなり高くなっています。
ところが、CD-ROMに封じ込めないで(つまり、形のないままの姿で)ネットの上を瞬時に通してしまうとどうなるか。
形ある媒体(CD)の束縛から解放された音楽という形のないもの(=データ)は、既存のシステムをあっという間に破壊する無限の力を持っているのです。
音楽業界は役目を終えて不要になったものが破壊され、必要なものが新しく生まれる大激動時代に(既に)入っています。
q.f. ITmedia |
投稿者 messiah : 2006年08月23日 08:22
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