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2006年11月27日

いじめは「なれ合い型」学級で発生しやすい

教師が教え子に友だち感覚で接する「なれ合い型」の学級で“いじめ”が生まれやすいことが河村茂雄・都留文科大教授(心理学)の調査でわかりました。

いじめは、加害者側の資質や教師の指導力不足に直接の原因が求められがちだが、河村教授は「主に教師と教え子の関係で決まる学級集団の全体的な特性に注目すべきだ」と訴えています。

河村教授は、全国の児童生徒約5万人を対象に、教師や同級生との関係などを問う「QUテスト」と呼ばれる心理テストを実施。

その分析の結果、学級の特性といじめとの相関性が判明したといいます。

学級の特性について、教授は「なれ合い型」と教師が厳しく指導する「管理型」に分類していますが、1998年と2006年を比べた場合、なれ合い型の学級は小学校で倍増して半数近くを占め、管理型は半減。

中学校では管理型が主流ですが、なれ合い型は倍近くに増えていました。

さらに、小学4~6年生(約5000人)を詳細にみると「長期間いじめを受けてつらい」という子供の所属学級は、約半数がなれ合い型で、管理型は3割強だったそうです。

教授によると、教師の教え子への接し方には、

(1)有無を言わせず従わせる指導タイプ
(2)子供の言い分を尊重する援助タイプ

があり、子供の満足度の高い学級の教師は状況に応じて両方を使い分けるが、(1)に偏ると管理型、(2)に偏るとなれ合い型になるといいます。

なれ合い型では、当初は教師と子供が良好な関係を保つかに見えるが、最低限のルールを示さないため学級はまとまりを欠き、子供同士の関係は不安定でけんかやいじめが生じやすいそうです。

教師の「〇〇してよ」という友だち口調の指示を誰も聞かなくなり、放置すれば学級が崩壊するといいます。

また、運動や勉強が得意だったり、けんかの強い子供が学級をまとめ、教師が頼りにするケースも多いのですが、その子供や取り巻きが特定の子供をいじめの標的にし、学級全体が同調した場合、なれ合ってきた教師が止めるのは困難で、助長や加担の恐れもあるという話です。

教授は「いじめた子や加担した教師を非難するだけでは解決しない。子供を暴走させ、教師も巻き込まれる『なれ合い』をどう回避し、いじめを生まない学級を作るか、教師たちが議論することが大切だ」と話しています。

これについて、筆者は若かりし頃、学習塾(といっても寺子屋のような)の講師をしていたのですが、生徒たち(小学校1年から6年まで)をまとめて教えていました。

その生徒たちとの初顔合わせの日(塾の初日)に、できるだけ優しく楽しい雰囲気で教えていこうと思っていましたが、2時間の授業が終わりかける頃になると、5年生のリーダー格が3、4年を引き込んで席を外し、私語はする、遊びだす、走り回り出す...という状況に遭遇したのでした。

そこで、筆者はどうしたか?

それをやってからは次の日から私語も少なくなり、最後まで席を立つ者も遊ぶ者もいなくなりました。(その時、上の立場から下の人に接するコツをつかんだような気がします)

どうしたか?

その場で生徒たちを強く叱ったのです。目くじらを立ててネ。(簡単でしょ)

しかし、そうして緊張感が一時出来ても、またそれが緩む時がくるのです。数日後に...

ですから、またその時にあらためて叱りました。

そのうち、叱る頻度というかインターバル(間隔)がだんだん長くなっていきました。

1年ほどすると、生徒たちが何をした時に叱ればいいか、叱らない方がいいかを私は体得していました。

一方、生徒たちも、何をしたら怒られるか、怒られないかをマスターしていたのです。

互いに分かり合えば、楽なんですけどね...

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投稿者 messiah : 2006年11月27日 07:05

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コメント

>その場で生徒たちを強く叱ったのです。目くじらを立ててネ

学習効果ですね。まさに。

私も小学生たちを集めて、体操教室のようなものをしていたことがあります。そのなかの一人の子が、教室でいじめを受けていました。親から相談を受けたあと、子どもたちを集めて、ひとりひとりに答えてもらいました。いじめを見たら君ならどうする?
その後で、自分の考えをしっかり伝えました。

自分より力のない人をいじめることは、人間としていちばんはずかしいことだ!

数日後、おやごさんからお礼の電話が入りました。
いじめはいけない!とはっきり教えれば、いじめはなくなります。
言ってないんですね。きっと。

投稿者 yosuke : 2006年11月27日 16:30

yosukeさん やはり、家庭での教育が大切だというですね。

とりわけ、道徳を教えることが大切だと思います。
最近は小学校でも道徳の授業がなくなっているそうで、
「文科省さん、それはいかんでしょう」と思っています。
安部内閣が推進する教育改革の中でどんどん改善していってほしいものです。

「なれあい」と言えば...家庭での親子関係も、なれあい型が増えているように思います。
親は子を躾ける義務があると思います。「なれあい」になってしまったら躾けなどは出来っこありません。

yosukeさん、これからもご意見をどしどしお寄せください。

投稿者 でたとこ : 2006年11月28日 08:43

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