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2006年11月28日

時代を逆行するアルコール天国

今年も暖冬気味の気配ですが、お国が変われば様子も変わる。寒い所はとてつもなく寒い。

温帯という、1年に4つもの季節の変化を楽しめる国は、世界中探してもそう多くないでしょう。(日本に生まれてよかったということですね)

さて、日本よりはるか北にあるロシアという国。とんでもないほど寒いと聞いています。

そして、その酷寒を和らげるために、国民の多くはアルコール度数の強い酒を好むようになったと言われています。

しかし、そのロシアである異変が起きています。

偽ウォッカによる大量の死者が発生し、プーチン政権はアルコールの国家専売化に動き始めたのです。

ロシア北部のプスコフ州では、今年9月初めから1ヶ月間に500人近くが工業用アルコールを含んだ「偽ウォッカ」を飲み、中毒症状で入院、16人が死亡しました。

偽ウォッカによる中毒患者は、プスコフ州だけにとどまらずロシア全土に及びます。

今年は7月までに4,046人が死亡し、今秋に入ってさらに死者数が増える勢いをみせています。(昨年は35,900人、一昨年は42,715人がそれぞれ死亡しています)

偽ウォッカは、1リットル当たり40ルーブル(約172円)以下と本物の10分の1程度の値段で購入できるため、低所得者が好んで飲用しています。

市販の消毒用や化粧落とし用のアルコールをウォッカ代わりに飲む者もいるそうです。

これに対してロシア政府は、テレビやラジオ、新聞などの主要メディアを使って一斉に反アルコール・キャンペーンを始めましたが、アルコール飲用に寛容な伝統などもあり、ソ連時代からこれまでに導入された禁酒措置はいずれも失敗に終わっています。

そこで政府は、今回の事件を契機に、ソ連時代のようなアルコールの専売化を進め、管理を強化する方策を検討しているようです。

何か時代を逆行するような話で、ふっとアメリカの禁酒法時代を連想しました。

あの時は、アル・カポネとかが登場して、密造酒ビジネスで勢力を争うギャング同士のデスマッチがいたるところで起きました。

ロシアのアルコール産業界は、この政府の方針に猛反発しており、企業家たちも新たな「国営化」の動きと非難しています。

民間に出来ることは、民間にまかせましょうや。プーチンさん。(おや?どこかの元首相のフレーズに似ていますね)

q.f. iza

投稿者 messiah : 2006年11月28日 08:23

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