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2007年03月14日
プロフェッショナルの条件
数ヶ月前にNHKの番組だと記憶していますが、様々な分野で活躍するプロフェッショナルな人を紹介するドキュメンタリーを見て感心したことがありました。
主人公は料理家。客をもてなすための究極のメニューを考えているのですが、いつも迷ってばかり。ついには心労と持病で体を悪くしてしまう。
ある時、海外の名だたる美食家から「友人を連れて来日するので、あなたの自慢の料理を食べさせてほしい」と言われてまたアレコレと悩む。
考えに考えたあげく、その美食家に以前に出して好評だったメニューを作ろうと決意するが、いろんなアクシデントがあってうまくいかない。
逃げたい気持ちになる・・・
しかし、また気持ちをとりなおしてコツコツやりはじめる。
そんなストーリーで番組は主人公を追いかけていきます。精神も肉体も疲れはてているが気力を振り絞って目標に近づこうとする生き様が鮮烈でした。
最後は、美食家の友人を満足させる料理を提供できます。
番組の最後で、NHKの取材者から「プロとは何ですか?」と質問されるのですが、筆者はその時の回答が妙に好きになってしまい脳裏から離れません。
「あなたにとってプロとは何ですか?」
暫く沈黙があって、料理家は答えます。
「プロというのは“結果”を出さなければいけないんです。」
「・・・・・・」 また、しばらく沈黙の時が流れます。
「結果が出るまで」
「あきらめないのが“プロ”なんです」
こんな明快なプロの定義があったでしょうか。(目から鱗が落ちました)
昨日、高知空港で大事件が起きました。
大阪発・高知行きの全日空機が着陸寸前に前輪が下りないことに気づき、大変な努力のはてに一人のけが人も出さずに無事、高知空港に着陸しました。
こういうニュースで先ずマスコミがトップに書くのは、危機管理やメーカー責任の問題です。
それはその通りなのですが、それよりも大変な努力で乗客の命を守った機長や乗務員の功労をまっさきに賞賛してあげなくてはいけません。
航空機(カナダ・ボンバルディア社製プロペラ機)の前輪が下りない!緊急時の手動操作も効かない!!
一般の人なら(もし私なら)、動転してパニくってしまう状況にありながら。。。
急旋回して遠心力で車輪のハッチを開く試みをしたり、後輪だけで着陸、すぐ離陸して接地の衝撃でハッチを開こうとしたり、様々な試みをしているのですが...どれもうまくいかない。
乗客が精神的に異常な状態になると乗務員の処置にも影響が出ると判断して、常に状況をアナウンスして安心させることに努めています。
そして万策尽きて、燃料を使い切る寸前まで上空を旋回して、最後の手段に賭けたのです。
結果はご承知の通り。最悪の状況を最良の結果に導いた。一人の怪我人も出さなかった。
この事件を知って、あの料理家の言葉が何となく浮かんできました。
「プロは結果がでるまであきらめない」
胴体着陸成功!機体が地上に接地して停まった瞬間に、機内から拍手が起きました。
それが、本物の「プロフェッショナル」に対する賛美の拍手だったことは言うまでもありません。
投稿者 messiah : 2007年03月14日 07:41
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コメント
この記事を読んでから、新聞を読むと何気ない文章にもウルウルしますね。毎日手に取る新聞ですから、出来るだけ感動的に表現して欲しいものですね。今日は1日心がポカポカでした。おかげで、私にもいいことが・・「結果が出るまで、あきらめないのがプロなんです。」という言葉、サンサンてるよ、しかと覚えておきましょう!
投稿者 サンサンてるよ : 2007年03月15日 15:55
サンサンてるよさんに“しかと”覚えていただけるとは、光栄のいったりきたりです。
投稿者 でたとこ : 2007年03月16日 07:32