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2007年07月08日

グーグルの囲い込み戦略 日本でも進行中

グーグルは、世界の教育機関(大学、大学院など)をターゲットにして、将来のユーザーの青田買いを始めているようです。

企業が長く繁栄するには、現在のカスタマーが時間と共に移り変わり、次世代・次々世代へと変遷する過程を考えて長期計画を立てる必要があります。

インターネットであれば、次世代・次々世代にあたるのが現在の学生たちということになります。

吸収力や好奇心が強く、初期に学んだ事や学んだ環境が価値判断のベースになるとすれば、彼らにグーグル製品を早い時期から使い慣れさせておくという戦略です。

そのための初期投資は惜しまない。

グーグルだけがやっているわけではありませんが、既に彼らは十年後の世界を想定して動いているように思えます。

そういったアプローチの中で、慶応大学はグーグルと提携し、学内図書館に所蔵する古書約12万冊を電子データ化し、インターネットで公開することを決めました。

データ化するのは、室町時代から江戸時代にかけて作られた御伽草子(おとぎぞうし)など和装本9万冊と、明治から昭和初期の文献3万冊です。

著作権保護期間が終わったこれらの本を撮影し、文字の読み取り処理をしてデータ化します。

作業はグーグルが担当。8月から開始して作業を終えたものから順次公開していく予定です。

一般のネットユーザーには、そこに行かなければ入手できなかった情報、もっと言えばその存在すら知らなかった情報をどこにいても見れる、という利便が提供されます。

グーグルはスキャニングという投資を行う代わりに、慶応大学との関係強化を図ることができて、グーグルが開発するサービスの実証実験をする場が得られるわけです。

それが学生の標準ツールとなれば、次々にグーグルを標準とするユーザが作られて行く...

現実にはそううまくいかないと思いますが、ちょっとこわい気もします。

q.f. YOMIURI ONLINE

投稿者 messiah : 2007年07月08日 09:00

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