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2005年05月06日

翼竜の選んだ道 ”巨大化”という後戻りできない進化

最近の1ヶ月だけに限れば、ほぼ毎日エントリー(記事)を投稿しています。これがいつ止まるか?自分でも予測ができませんし、また止まっても気にしない。また再開すればいいだけ、という気楽なところでやっています。

取り上げる題材についても「あっちへ行き、こっちへ飛び」と定まらないのが、このブログの特徴と自認しています。

アクセス向上にはテーマを絞った方がいい事はわかっていますが、絞るほどの専門分野があるわけでもない...そこでやっぱり、タイトル通りに”出たとこ勝負”となってしまいます。

十年ほど前、単身赴任で東京で働き出した頃、休日になると一人こっそりと、ひそかに見ていたビデオがありました。ふふふ・・・

『生命40億年 はるかな旅』

1994年のNHKスペシャルで10回シリーズで放送されたものを録画して東京に持ってきていました。(何度見ても面白いから...)

筆者には物事の「起源」が妙に気になる性癖(?)があるのです。

その1つが、「生命」の起源でした。

『生命40億年 はるかな旅』は、40億年前に地球という惑星で何が起きたのか?生命はどのようにして誕生して、進化していったのかを現代科学で解き明かしていくドキュメンタリーです。

そのビデオを繰り返し見る中で、恐竜と並行して三畳紀、ジュラ紀から白亜紀にかけて、空を支配していた「翼竜」の進化に何か引っ掛かるものを感じました。

翼竜 [画像提供]アトリエザウルス

翼竜は恐竜ではないのです。ましてや鳥でもない。強いて言えば、「空飛ぶ爬虫類」というかんじの生物でした。

現在の鳥の子孫である始祖鳥が登場する以前に、大空を我がもの顔で飛行していた翼竜は、地球環境の変化に対応できずに死滅します。

翼竜は(鳥とは異なり)羽ばたきはせず、翼を広げて風や空気の流れを捉えて空を飛ぶ「滑空」という方法で飛行していました。

時代が進むにつれて翼竜は、風や空気の流れが弱まっていく環境変化に対応して、わずかの風や空気の流れでさえも捉えて滑空できるように翼を”巨大化”させて進化していきました。

環境変化に対して自己改造により生き残りを図ったのでした。

しかし、進化は逆戻りできないと言われます。

逆に、風が強くなる方向に環境が変化しだした時に、翼竜は大きな翼を小さくする逆方向の進化はしなかった(できなかった)のです。

そして、異常に大きくなった翼が飛行の障害となり、やがて活路を見い出すことができずに死滅してしまいます。

その一方で、「気嚢(きのう)」という高いエネルギー効率をもたらす仕組みを恐竜から受け継いだ鳥は、風の強弱には依存しない「羽ばたき」という自力飛行の道を選択します。

結果として鳥が生き残り、現在も繁栄を続けているのは、(生命を取捨選択する創造の神があるとすれば)...それは「神の偶然の選択」とは言えないでしょう。

”巨大化”という進化を「現代」に当てはめてみます。

時価総額経営をベースに買収を繰り返して規模を拡大し、企業価値を維持するために次々と組織を巨大化していく企業は、正に現代の「翼竜」のように思えてなりません。

(乗りやすい風が吹いている)環境を頼りに(それを自力飛行と錯覚しながら)滑空していく生き方の先にあるものは......

総合スーパーマーケットも高度成長路線で、郊外にベラボーに巨大な店舗を作り続けて、ついに行き詰まってしまいます。

その一方で、コンビニエンスストアはフランチャイズ方式による自力飛行を前提とし、淘汰されながらも生き残る者は根強くきちんと生き残り、総合力で今や本業(総合スーパーマーケット事業)を支えるまでに繁栄しています。

環境変化の影響を最小限にとどめるのは『羽ばたき』であって、それが収益の基本体質になっていない企業が巨大化していくと、翼竜と同じ運命を辿る危険性が高いのではないでしょうか。

投稿者 messiah : 2005年05月06日 09:35

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コメント

中国が後25年でアメリカほどの経済力に、その時国民

13億人が、農業を止め会社員に、一家に一台の車、

インドも10億、・・・・まず紙が、木、畑、自然・・

異常気象、25年は極論ですが・・いつの日か・・

限られた人々だけが生き残り・・新しい地球を見ることが、

出来るでしょうが、その中には、入りたくない・・・

一部の人間ではなく、普通の人で何時までもありたい。

投稿者 レーザービーム : 2005年05月06日 22:35

レーザービームさん コメント有難うございます。
進化論では、環境により適応したものが
勝者として生き残るようですが、
時間を逆戻しにして、もう一度、生存競争をやり直したら...
同じ結果に終わるのでしょうか?

投稿者 でたとこ : 2005年05月08日 19:54

 そうですね。
人間は、欲深く、罪深いから、又繰り返してしまうのでは
ないのでしょうか!
(自然を、愛せない人たちが、あまりに多いのでは?)

投稿者 レーザービーム : 2005年05月10日 21:22

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