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2005年06月28日

IEだけを見ているとこわい ブラウザ戦線異常あり

Webアプリケーションの性能検証を行っている英国SciVisumは、最近半年間でユーザーが急増しているブラウザ「Firefox」を使って、英国内の多数のユーザーの利用が見込まれるWebサイトでの閲覧に問題がないかを調査してレポートを発表しました。(6/22)

その結果、Firefoxでは全く閲覧できないWebサイトが約3%、Firefoxに部分的に対応していなかったWebサイトが約7%に上ったとのことです。

2004年11月から始まったFirefoxのダウンロード件数は衰えを知らず、現在使用中のブラウザの約7パーセントを占めるまでになったとSciVisumは報じています。 多くの専門家は今年中に米国でのシェアが10パーセントに達すると予想しています。

また、ドイツ国内ではインターネットユーザーの4人に1人が、IEではなくFirefoxを好んで利用しているといったデータを紹介し、セキュリティや使い勝手で評価を集めたFirefoxのユーザーが拡大していることを指摘しています。

昨年の秋頃までは全米で94%のシェアを持っていたIEですから、これはマイクロソフト社にとって独禁法の一件以来、最大の事件といえるでしょう。

ところで、FirefoxとIEの互換性は高いとはいえません。

筆者は、ブログの見た目のレイアウトやデザインを作成・変更する場合、全ての作業をFirefox上で行っています。

しかし最終的には、未だに9割近いシェアを持つIE上で、どのようにそれが表示されるかを確認する必要があります。(ついでにNetscapeでも確認します)

HTML言語の中には、IEでしか動かない命令もあるし、同じ命令を使っていても部分的に動作や表示が異なることもあります。

これを吸収するのがけっこう面倒なことは事実です。

例えば、筆者のブログのレイアウトを例にとりましょう。(下図)
IEでは右サイドのさらに外にスクロール用の4つの矢印(赤い楕円で囲んだ)がありますが、Firefoxではスクロールを実行する命令が動かないため、矢印そのものを表示しないようにHTMLの命令文の中で指定しています。

FirefoxとIEの表示比較
Firefoxでの表示(左)とIEでの表示(右)の差異
スクロール用矢印(赤い楕円で囲んだ)はFirefoxでは
動かないので、表示そのものをさせていない。

因みにFirefoxとNetscapeは「完全」か「ほぼ完全」か「かなり」かは知りませんが、互換性があります。

さて、FirefoxとIEの間にはいくつかの点で動作や表示に差異があるため、IEを使用することを前提に作成されたWebサイトは、Firefoxでは部分的におかしな動作や表示をするということになります。

これに対してSciVisumは、ユーザー数が増加の一途をたどるFirefoxへの対応が遅れるならば、Webサイトの運営側に数々の不利益をもたらすことになるだろう。

また、IEに代わるブラウザを使うインターネットユーザーを締め出してしまい、一層多くの利益を失うことになりかねない、と警告を発しています。

筆者もSciVisumの指摘に全く同感です。

「当社のWebサイトはIEでご覧ください」といった能書きは、シェア95%の時の話で、そろそろ通用しなくなる日が近づいている、ということでしょう。

by MYCOM PC WEB

投稿者 messiah : 2005年06月28日 08:03

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