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2005年07月06日

従業員のiPod好きにマイクロソフト社の幹部がイライラ

米マイクロソフト社が本拠を置くワシントン州レドモンドの緑豊かな敷地は、どこに行っても人々の耳に白いイヤホンがかかっているらしい。

マイクロソフト社の経営陣は、自社の従業員の間でアップルコンピュータ社の携帯音楽プレーヤー「iPod」(アイポッド)が大流行していることに苛立ちと不快感を募らせているようです。

一説によると、「携帯音楽プレーヤーを所有するマイクロソフト社の従業員のうち、約80%がiPodユーザー」という話。(1万6000人もいる)

経営陣にとっては、これほどいらいらする種はない。

iPodのあまりの人気に、従業員たちに使用を控えるよう伝える幹部たちのメッセージが増えているようです。

マイクロソフト社は、シンガポールのクリエイティブ・テクノロジー社、米リオ・オーディオ社、ソニーなどのメーカーが製造する多くの携帯音楽プレーヤーにソフトを提供しています。

一方アップル社によると、iPodは携帯型プレーヤー市場の65%を占め、「iTunes(アイチューンズ)ミュージックストア」はオンライン音楽販売の70%を占めるといいます。

マイクロソフト社のあるマネージャーによると、「経営陣は本当に危機感を覚えている。自分たちがいかに追い詰められいているかが示されているからだ。いくらマイクロソフト社だとはいえ、自分たちが世に出しているものに誰も興味を示さない、自社の従業員でさえもとなれば...」と語っています。

マイクロソフト社内では、iPodを所有することは不適切だという雰囲気になりつつあり、従業員たちは、一目でそれとわかる付属の白いイヤホンを、目立たないものに替えてiPodを隠し持っているとのこと。

どんな風に「隠す」かは部署によって異なる。マック向けの各種ソフトウェアを手がける同社のマッキントッシュ事業部門では、iPodを所有することはほぼ必須になっている。

だが、携帯プレーヤーのソフトウェアを担当しているウィンドウズ・デジタルメディア部門ではiPodを使うと仕事の査定に響きかねない雰囲気だとか。

「マイクロソフト社のおたくブロガー」を自称し、同社で最も積極的に意見を述べ、同時に最も広く読まれているブログ『Scobleizer: Microsoft Geek Blogger』の運営者であるロバート・スコーブル氏もiPodにとりつかれています。

スコーブル氏は、iPodを打倒する製品を開発する方法について、ビル・ゲイツ会長に公開書簡を書きました。ゲイツ会長への最初の提案は「ブログを今すぐ始めなさい」でした。スコーブル氏は「私でさえiPodが欲しいのだ」と告白しています。

「経営陣の気に障るかどうかなど、実際どうでもいい。やり方がまずい理由を説いてやるさ。iPodを使わせたくないなら、まともに動く使いやすい製品を出せばいいのだ」と前述のマネージャーは述べています。

パソコンソフトで世界の頂点に君臨していても、悩みや苛立ちはあまねく存在する、ということでしょうか。

by Hotwired Japan

投稿者 messiah : 2005年07月06日 08:51

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