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2005年08月18日

最も目立たないメジャーリーガーの理想的な開花

田口壮外野手米大リーグ、セントルイス・カージナルスの田口壮(たぐち・そう)外野手が活躍しています。

8/16、地元セントルイスでのアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦に2番レフトで先発出場して、二塁打3本を含む5打数4安打3打点と活躍、打率を3割3厘に上げました。

田口選手が1試合に4安打するのは、昨年5月20日のニューヨーク・メッツ戦以来で、先発出場した際の打率は3割3分1厘。スコアリングポジションに走者を置いた打席の打率は、4割2分4厘という好成績です。

プロフィールを見ると、西宮北高から関西学院大を経て、1991年ドラフト1位でオリックスに入団。走攻守3拍子そろった外野手として、イチロー(現マリナーズ)とともに、95・96年のリーグ連覇、96年の日本一に貢献しています。

95年から97年まで3年連続のゴールデングラブ賞を受賞。2000年、2001年にも2年連続でゴールデングラブ賞に輝いています。

日本での10年間の通算成績は、1,107試合に出場して打率2割7分7厘、67本塁打、404打点。2000年には、日本代表としてシドニー五輪にも出場しています。

確かに彼は、走攻守3拍子の揃った優秀なプレーヤーではありますが、日本での実績は松井選手やイチロー選手たちと比べれば見劣りします。また、メジャーリーグで戦い抜くには少し(というか、かなり)線が細いイメージがありました。

そして、(案の定)その予感が的中してしまいました。

田口選手は2002年、フリーエージェント(FA)権を行使して、メジャーリーグのセントルイス・カージナルスに入団しますが、1年目は3Aメンフィスとの間を行き来し、結局19試合の出場にとどまります。

続く2年目は、首脳陣の決断が遅れて、一旦セントルイスで開幕前のチーム練習に参加しながら、直前にマイナー落ちを通達されます。(シーズンは43試合に出場)

3年目は開幕ベンチ入りを果たしますが、開幕戦では出番はありませんでした。しかし、このシーズンは出場機会が109試合と大幅に増え、ワールドシリーズでも第1戦に先発出場して1安打を放つなど大きく飛躍し、最終的に打率.291の成績を収めます。

そしてメジャー4年目の今年、ここまでの調子を見ると、もしかするとブレイクするのではないか?という予感が漂ってきます。

カージナルスは投手陣にケガ人が続出し、現在12人のピッチャーを登録(全25人)しているため、野手たちはフル回転している非常事態にあるようです。

特に田口選手は、左ピッチャーに対して好成績を残している"左キラー"なので期待がかかっています。

スタメン出場あり、守備固めあり、代打あり...と目まぐるしく役割が変わりますが、それを自分の仕事と受け止めて、過去3年の(苦しい)体験をバネにして今、花を開かんとしているかのようです。

日本人メジャーリーガーの中でも最も目立たない存在だった男が、突然開花するのではなく、努力と辛抱の積み重ねによって自然に力をつけ、上にあがって行くという理想的なパターンです。

苦労人・田口選手の今シーズンの活躍が期待されます。

投稿者 messiah : 2005年08月18日 09:02

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