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2006年01月18日

ハインリッヒの法則 バードの法則 割れ窓理論

ハインリッヒの法則アメリカの保険会社に勤務していた安全技師のハーバード・ウイリアム・ハインリッヒ氏は、1930年代に発表した論文の中で、重傷以上の災害が1件起きる背景には、軽傷を伴う災害が29件起きており、さらには危うく惨事になるような「ヒヤリ」、「ハッと」するような出来事が300件あるという「1:29:300の法則」を見いだしました。

これが「ハインリッヒの法則」です。

ハインリッヒ氏は同一人物が起こした同一種類の労働災害を5000件以上調べました。そして、労働災害全体の98%は予防可能であると指摘しています。

「ハインリッヒの法則」は、相次ぐ医療事故や自動車メーカーによる大規模なリコール、大量の個人情報の漏えいなど、企業を揺るがす事故や不祥事は決して偶発的な産物ではない事を教示しています。

今「ハインリッヒの法則」は、産業界はもとより行政や医療の世界にも広く通じる考え方として広まっています。

同様の調査はそれ以降にも発表され、1969年には米国の21業種297社のデータから「ニアミス:物損事故:軽傷事故:重大事故=600:30:10:1」という比率も示されています。(バードの法則)

1974年、1975年にイギリスの保険会社のデータ約100万件から、ニアミス400:物損事故80:応急処置を施した事故50:軽中傷事故3:重大事故1の比が成り立つとされています。(タイ・ピアソンの結果)

かつて凶悪犯罪が多発した米ニューヨーク市では、1990年代半ば以降、ジュリアーニ市長のもとで軽犯罪の取り締まりを強化しました。

無数の軽犯罪を厳しく取り締まることで結果的に凶悪犯罪の発生までを抑止できたのです。

ニューヨーク市での取り組みは「割れた窓を1ヶ所放置しておけば、残りの窓も次々割られてしまう」という「割れ窓理論(Broken Window Theory)」に基づくものでした。

教訓1 「小さな失敗は重大事故の予兆」

教訓2 「常日頃のささいな取り組みが不可欠」

ということのようです。

q.f. IT Pro

投稿者 messiah : 2006年01月18日 07:57

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