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2006年03月25日
「個人情報過敏症」という新たな企業の憂鬱
筆者の身近にいる人からその話を聞いた時、最初は笑ってしまったのですが、常識的にも考えられない行動が企業に広まっています。
ほとんど病気です。これは...
その患者の多くは、個人情報を何らかの形で取り扱う企業です。
特に金融・保険業界などは、個人情報を多く扱うため、金融庁などからより厳しい情報管理を求められています。
それは仕方のないことですが、情報管理の意味するもの(本質)を何か勘違いしているようです。
こういった業界の職場では、プライバシーが漏れるのを防ぐ施策として、
- 携帯電話への顧客電話番号の登録禁止
- 書類の廃棄はすべて記録
- 郵便の発送は管理職の承認が必要
- FAX送信は2人以上で行う
社員からは、
- 急いで顧客に対応する必要が生じても、会社に戻らないと連絡先が分からない
- サービスが低下した
- 消費者のためではなく、自己防衛のための作業ばかり
- 精神的プレッシャーが大きい
「現場から離れて経営に余念がない幹部たち」にはその声が届いていない、というのが悲しい現実です。
3/24、内閣府の国民生活審議会個人情報保護部会は、個人情報保護法の運用実態についてヒアリングを行ないました。
その中で、金融・保険業界では上司が部下の私用カバンまで点検するなど、過剰な対応によって従業員が委縮している現状が報告されたのです。
報告した連合の総合政策局長は「情報保護の大切さは分かるが、現場には大変な負荷がかかり、委縮している」と改善を訴えたとのこと。
日弁連の中村副会長は、「保護法が全面施行されてからのこの1年、問題のある名簿業者は減らず、なくなったのは学校の緊急連絡網という印象だ。規制されるべきものが規制されず、流通すべき情報が流通しない。法が情報の質や必要性を問わず、すべてに網をかけたため、深刻な事態が生じている」と強調、法改正を視野に入れなければ問題は解決しないとの認識を示したそうです。
「FAX送信は2人以上で行う」という話ですが、本当にやっている会社を身近に知っています。
FAXを送るたびに、隣の人に「FAXを送りたいので、付き添いをお願い」と声をかけて、相手の人の仕事を止めていたら、それこそ仕事になりませんね。
FAXしに行ったついでに、そのまま休憩室で”お茶”...となるのが落ちでしょう。
個人情報を扱っている企業の経営者の皆さん、「個人情報過敏症」に侵されていませんか?
現場ではなく、あなた自身のことです。
q.f. YOMIURI ON-LINE |
投稿者 messiah : 2006年03月25日 10:47
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