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2006年08月27日
ドイツ語版ウィキペディアで信頼性確保の実験開始
200万件以上の記事が229ヶ国語で掲載されているオンライン百科事典Wikipedia(ウィキペディア)は、ほとんど誰もが編集に参加することができ、その編集内容はただちにサイトに掲載されるため、公序良俗に反する内容や作り話を書き込もうとする悪質な行為に悩まされてきています。
最近でも(この8月)、コメディアンの Stephen Colbert氏がテレビ番組視聴者に対し、Wikipediaの記事に無意味な書き込みをするように呼びかけたため、同氏はWikipediaから追放処分を受けています。
次世代ウェブサービスの青写真とでも言うべき“Web2.0”には、「多くの人に参加してもらい何かを築いていく場合、相手をはじめから疑わない」という基本思想があります。
長いサイクルで見た場合に、悪質な情報は時間の経過と共に正しい情報に置き換えられていく、そういう“信頼”が根本にあって成り立っている世界ですが、それでも短期的にでも被害をこうむる者が現れるのはよくない。
しかし、それを根絶しようとすれば集合知としてのWikipediaの自由度がなくなる、つまり魅力もなくなる。さじ加減1つでどっちにも転ぶという難しさがあります。
こうして運営側は日々頭を痛めているのですが、ドイツで何か新しい試みが始まるようです。
詳細は明らかではないのですが、記事の破壊を防止するためのシステムを考案し、特に正確性の維持に余念がない、注意深いコミュニティメンバーによる精査を免れてしまいがちな、目立たない誤りを含む記事が不用意に公開されてしまうことを防げるとのこと。
新機能が搭載された後でもこれまで通り、誰でも記事の編集ができますが、一定の期間、Wikipediaに携わった経験があり、ある程度の信頼性を認められた人だけが、編集済みの記事をサイトに公開する権限を持つようになるとのことです。(もし誰かが記事に誤った書き込みをしても、承認の過程を経なければ、その書き込みが公開されることはない)
使い勝手を阻害するような複雑なルールができないことを祈りたいですね。
q.f. CNET Japan |
投稿者 messiah : 2006年08月27日 08:27
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