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2006年08月11日

SNSの中で進行する秘密のマーケティング

ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)が大流行しています。

「友達の友達は友達」というユニークな発想で、招待された人だけが入会できるシステムになっているため、一定の安心感も手伝ってその会員数はブログに迫る勢いです。

日本では、つい最近、最大手のmixi(ミクシィ)が会員数500万人を突破しました。(わずか2年余りで)

このSNSの発祥地はアメリカなのですが、やはり向こうは桁違いの規模です。

アメリカ最大手のSNS、MySpace(マイスペース)は、間もなく会員数が1億人に迫る勢いで伸びています。(人口の3分の1が会員という、とてつもない量です)

しかし、こうした膨大な人が集まる場には、必ずビジネスに結びつけようとする影がちらつきだします。

そのターゲットは主に未成年です。

経験の浅い未成年にとっては、(ネット上での)サークルに所属する相手に対して警戒心はほとんど薄い。友達になろうという誘いには素直に応じてしまいます。(その純粋さをうまく利用される)

例えば、あるハンバーガーショップでは独自のキャラクターのプロフィールページを開設しています。ニューヨーク出身の28歳の男性、会ってみたいのは女優Angelina Jolie、好きな音楽はヒップホップ、趣味は映画、それに(同社の)「ベーコン・マッシュルーム・メルト」が好きだ。「わたしについて(about me)」の欄には「四角くなるには素質が必要だ。(同社の)四角いパテのハンバーガーを食べて本物を味わおう!」と書かれていて、8万人以上の友人が登録されています。

また、Kingと呼ばれるコマーシャルキャラクターが登場し、その下には「Kingからの贈り物」と称してFoxテレビの人気番組「24」や「American Dad」などの無料ダウンロードを提供しているものもあります。

2006年夏に米国で公開になった映画「John Tucker Must Die」は何人ものガールフレンドと付き合う男子高校生が彼女たちから仕返しされてトラブルに巻き込まれるストーリーですが、MySpaceでは主人公の他、何人かの主な登場人物のプロフィールが公開されています。映画の主人公であるJohn TuckerにはMySpaceで10万人以上の「友人」が登録されており、中には14歳の女の子たちへのリンクも数多く含まれているようです。彼女たちは主人公を「セクシー」だと言い、映画を見に行くと約束しています。

こうしたSNSの持つ親近感を深めやすい様々な仕組みを逆に利用して、マーケティングを行ったり、人知れず宣伝を行ったりという行為が激増しているのです。

これがもっとエスカレートすると詐欺などの事件を誘発する可能性を孕んでいて、何らかの歯止めをかけなければいけない時期にきています。

しかし、そうなると自由度を失い、本来の魅力が薄れてしまう怖れがあります。

これまで成長する一方だったSNSが、増大した規模ゆえに生じてしまった最初の試練が到来しているような気がします。

q.f. CNET Japan

投稿者 messiah : 2006年08月11日 09:17

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