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2006年09月02日
ピンチとチャンスは紙一重の差
一部の報道におきまして、インターネット上のフリー百科事典「ウィキペディア」にて弊社に関する掲載内容が、弊社のIPアドレスを経由し削除されている旨が伝えられておりますが、本件につきまして事実関係を調査しましたところ、弊社の従業員が弊社内より行ったものであることが確認されました。 ・・・中略・・・ 弊社といたしましては、すでに行為者の社内処分を実施いたしました。今後同様の事態を招くことの無いよう、改めて社員教育を実施し、再発防止に取り組んでまいる所存であります。 楽天証券株式会社 代表取締役社長 □□□□ |
ウィキペディアWikipediaに記載された“楽天証券”の項目で、「沿革」の項目にあった「金融庁が楽天証券株式会社のシステム障害が多発した問題を重く見て、業務改善命令を出した」という記述が最近無くなり、一旦復元されたものの、再び削除されていたそうです。
他にも、楽天証券が提供しているリアルタイム取引用ソフトツール(名称:マーケットスピード)の欠陥について書かれた箇所も削除されていました。
これらの削除は、投稿履歴を遡ると同一のIPアドレス(組織名:楽天証券)から実施されたものとわかり、楽天証券の社員が削除したのではないかという疑惑が浮上しました。
そして、例によってネット上で騒ぎとなり、その動きに押されて楽天証券が内部調査した結果、同社の社員が行ったことが判明して、冒頭のような謝罪文をホームページに掲載することになったのです。
最近はこの手の不祥事が日常化しました。テレビで記者会見して頭を下げたり、ウェブサイトに謝罪文を出すのを見ていると、なんだか情けなくなります。
一体、誰に謝罪しているのだろうか、と。
事実関係の説明、ご迷惑をかけたことのお詫び、再発防止への心構えの3点セットだけで幕引きする姿勢はイメージを悪化します。
楽天証券は、会社に不利になると考えて記事を削除した(ある意味で会社に奉公している)社員をどのように処分したのか、もう少し明解にすべきです。
弊社社員の行為は、真理の場を冒涜し公共性を踏みにじる非常識極まる行為でありましたが、一方でその者の会社への愛社精神に近い感情を考えると、会社としては懲戒免職にするには忍びないところがあります。そこで、本人に厳重注意し反省レポートを書かせることにしました。本人からのメッセージは後日公開いたします。ウィキペディアの関係者や読者の皆様、どうかご理解の程お願いします。 |
...というような文面にすれば、印象はガラッと変わっただろうに...。
問題が起きた時の対応次第で、明日につながる何かを残せるか、それとも単に損失で終わるかがその場で決まります。
紙一重の差なのですが...
投稿者 messiah : 2006年09月02日 09:04
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