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2006年09月13日

文科省の「キレる子」調査 問題を複雑化する懸念あり

鉄棒児童・生徒が授業中などに突然「キレる」原因を解明しようと、文部科学省は2007年度から「定点観測」調査に乗り出すようです。

観光地やスポット、水族館、動物園などの所定の場所にカメラを固定して常時映像をインターネットに送信し、ユーザーがリアルタイムに視聴できるサービス...アレのことか?

定点観測とは、母集団をあらかじめ決定しておき、その構成要素が時間の経過とともにどのように変化が見られるかを継続的に調査・分析するものです。この場合、母集団とは「児童・生徒」を意味し、変化とは「キレる、キレない」を意味するのでしょう。

小中学校などの学校現場では近年、普段はおとなしい児童・生徒が教師から注意を受けると、突然、「うるさい」と食ってかかったり、教師に暴力を振るったりする「キレる」行動の増加が問題になっています。(私の子供の頃はなかったなあ)

文科省によると、2004年度に全国の公立小学校21,360校で児童が起こした校内暴力は前年度比18.1%増の1,890件で過去最悪とのこと。

中でも、通常は問題がない児童・生徒が「キレる」時の原因がわかりにくく指導も難しいようです。

これを受けて文科省は、2005年に「情動の科学的解明と教育等への応用に関する検討会」を設置し、科学的な視点で問題行動の背景を探るそうです。

幼稚園や小学校時代から特定の児童を対象として選び、保護者の同意を得た上で、数年間にわたり調査する方針。

  1. 朝食摂取状況や睡眠時間などの生活リズム
  2. テレビ視聴やテレビゲームをする時間
  3. 家族構成

などを研究テーマとし、これらの要素と行動がどうかかわっているかを分析する予定です。

。。。ということなんですが、どうもシックリしないなあ。

「キレる」子供が増えた理由は、もっとシンプルに考えてもいいのでは?

社会の中で多くの人が共存していく場合、互いに異なる者の存在を認め、共存することの重要さを教え、(従って)簡単なことでキレてはいけない(つまり我慢する)ことを、幼い頃から家庭で躾(しつけ)られていないから...すなわち家庭教育の欠落により生じた問題であろう。

どう考えても、私にはそこにしか行き着かないのですが...

定点観測も結構。科学的データによる原因追求も結構ですが。。。

問題を複雑化して泥沼に陥ったり、手段(データ抽出)が目的化して迷路にはまり込まないようにお願いしたい。

頭の良い方ほど、問題を難しくヒネリすぎるような気がしないでも...

q.f. 読売新聞9/9

投稿者 messiah : 2006年09月13日 08:36

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コメント

お久しぶりです。あ、私の方がお久しぶりですね。でたとこさんは毎日出演していますからね。

(>「キレる」子供が増えた理由は、もっとシンプルに考えてもいいのでは?… … つまり我慢することを、幼い頃から家庭で躾(しつけ)られていないから...すなわち家庭教育の欠落により生じた問題であろう…)

まさにそのとおりです。日本古来からの美しい伝統「躾」が大人たちの中から消え去ろうとしています。子どもたちの肥満が増えることが懸念されている昨今、食物、物資が豊かに与えられすぎの中で何ゆえに家庭教育だけがまともに与えられてこなかったか。はがゆい気持ちとともに、その親たちを育てた自分たちの世代の責任をも痛感させられている今日このごろです。

ただ、自分の経験ですが朝飯を食べないとやはり力が出ないし、そんな中で人から指図されるとイライラもあるのかなあと思ったりもします。それが子どもたちの教室でのみだれた行動につながっているとしたら…。

今朝、教育関係者から聞いたことです。ある教師が朝食を食べてこない子の母親に、「なぜお子さんに朝ごはんを食べさせないんですか」と質問したら、「だって食べたがらないんですもの」と答えたそうです。それでも教師は「食べさせてあげてくれませんか」とお願いしました。その答えは、「だって私も食べたくないんですもの」だったそうです。

教育と食育、車の両輪のように思えている(またまた)今日このごろです…。

投稿者 yosuke : 2006年09月14日 00:03

yosukeさん お久しぶりです。丁寧なコメント有難うございます。

「しつけ」という字は、「身を美しくする」と一字で書きますが、たった一字で見事に本質を表現しているなあと思います。

その字の通り、「しつけ」をする時は、自分の身を美しく(つまり身を正して)真剣な気持ちで相手に対峙すべきでしょう。そうしてこそ、「しつけ」られた側の身を美しくすることが可能になるような気がします。

昨今、親子の間での悲惨な事件が多発しています。文明の発達と共に、文明人たる現代の大人の中には、凶悪で陰湿な存在が増殖しています。

しかしその一方で、幼稚園や小学校に通う幼い子供たちの様子をさりげなく眺めていると、そのくったくのない会話やしぐさは、昔も今も変わりません。

そんな純粋な子供を、成長に連れて理不尽に汚染する環境が現代社会にあることは事実で、それが誰の責任かは明白です。

綺麗もあれば汚いもあり、日の当る所もあれば影で覆われた所もあることを、自然な形で経験していける社会環境を整備するのは大人の責任です。

中国の諺に「隗より始めよ」とありますが、「大人である自分から始めよ」と自問自答の日々です。

これからも投稿してください。よろしくお願いします。

投稿者 でたとこ : 2006年09月14日 09:39

コメントのコメントありがとうございます。また「躾」のコメントもありがとうございます。長々と紙面を汚したついでにもう一言…。

『本日、わが校区の敬老会(高齢者の慰労会)にお世話係の一人として参加しました。われわれの宴会場の前の男子トイレ(私は男子トイレしか入れないので)でのことです。何人もの人が一斉に入って出て行く中で最後の私が見たときに全部スリッパがきちんと揃っているのです。驚きました。何回入っても同じ、いつも揃っていました。 あたりまえといえばそうなのでしょうが、今や体育館などの公共施設ではトイレのスリッパが揃っているなどめったにお目にかかれない光景です。「躾(しつけ)」があやふやになっている今日、私たちがお年寄りから学ぶことはまだまだ計り知れないほど多くのものがありそうです。今、必要とされているのはまさにお年寄りの力かもしれません。どうかいつまでもお元気で、そして後に続くわれわれにいつまでもご指導ください。』

機関紙へ投稿する感想文の一部をそのまま使いました。


投稿者 yosuke : 2006年09月14日 17:54

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