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2006年10月18日

弱者と強者 ネットビジネスのスケール別戦略

ネットビジネスの収益はどこから生まれているのか?

例えば、グーグルはどうか、またヤフーはどうか...

...と考えていくと、共通するキーワードとして「広告」が挙がります。

有益で魅力的なサービス(情報提供)を快適なユーザー体験と共に無料で提供し、桁違いのアクセスを集める。

その膨大な数のユーザーが訪問するページに、タイムリーに広告を掲載することで、従来のマスコミ広告に匹敵する宣伝効果を上げることが可能になるわけです。(しかも、アクセス数やクリック数という具体的なデータまで把握できる)

しかし、これはグーグルのような大規模な先端企業だからできる技であり、資金力や人材面で遅れを取らざるえない中小のネット企業は同じことを真似してもうまく行きません。

例えば、大人数を収容できる多目的ホールで人気グループSMAPのコンサートを実施すれば、全国からファンがやって来る。

ホールの周辺には屋台のお店が並び、コンビニや商店街もお弁当やお茶を店頭に出して便乗売りします。(さらに、警備員が増強されるので警備会社にとっては有り難い特需となります)

つまり、世界規模の膨大なユーザー(SMAPファンに相当)が魅力あるコンテンツ=高速で正確な検索機能(SMAPの公演に相当)に惹かれて、全国からアクセスしてくるのです。(但し、ネットはホールと違い、収容人数は無限です)

そして、そのホールの中では飲食店やお土産店(検索連動型広告に相当)が立ち並び、商品が飛ぶように売れていきます。

また、ホールの外の飲食店や商店街など(検索結果で3ページ以内位に表示されたサイト)もおこぼれに預かってモノが売れるという結果になります。

では、規模のメリットを発揮できない中小のネット企業の場合はどうか?

残念ながら、彼らには多目的ホールを借り切る資金もコネもない。当然、人気スターを呼ぶことは出来ず公演は打てません。

でも、それで終わりではない。生きていかねばならない...弱者には弱者の戦略があるのです。

そこで、公園などの公共スペースを利用します。これは無料で使えるし、狭いけれどもストリートミュージシャンが演奏し歌うには十分の広さがあります。

そして、ミュージシャンの卵を連れてきて演奏させればどうでしょう?

その卵君に才能があり、人の注目を惹く魅力があれば、時間を決めて連日ミニ演奏会をすれば固定客が出来てくるものです。

ストリートミュージシャンは最初は1円も稼げない。(カンパは貰えるかも知れないが)しかし、固定客が増えたところで、主催者のあなたがすることは、さりげなく椅子(腰掛けられるものならタイヤでもいい)をおいて置けばいいのです。

立ちっ放しで演奏を聞くのはつらいが、腰を掛ければじっくりと聞けるから滞在時間が長くなります。じっくり聞かせて魅了できれば、固定客がまた増える。

腰を落ち着けて聞いてくれる固定客が増えたら、メニューを作って飲み物のオーダーをとればいい。実際には近くにある自動販売機まで代わりに買いに行くだけであるが...

ここで椅子に続いて快適さをお客さんに提供できた。固定客はさらに増えていく...

さて、そろそろ収益を上げる仕掛けが必要になります。

演奏時間帯が遅ければお腹も減る...屋台のラーメン屋さんと交渉して、特別なラーメンを限定販売してもらう...

さあ、そうなると噂を聞きつけてはるばる遠くからやってくる人も現れる。。。

と、まあ、こんなかんじですが、弱者の戦略は新規性がありユーザーが喜ぶサービスを次々と繰り出すことからスタートすると思います。

投稿者 messiah : 2006年10月18日 07:19

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