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2007年03月24日
長期的にみて考えてほしい
先日、未曾有の(800万件超)個人情報流出事件を起こした大日本印刷ですが、ちょっと腑(ふ)に落ちない話になっています。
同社は、財団法人・日本情報処理開発協会が認定するプライバシーマーク(Pマーク)の資格を持っています。
ホームページで時々見かけるあのブルーのマークです。
この資格は個人情報を厳重に扱っている企業だけに交付されるものなので、普通なら大日本印刷が資格を剥奪されても不思議ではありません。
ところが「金融機関、電話会社や自治体が、あて名印刷など個人情報を取り扱う業務を外部委託する際、委託先選定の条件にPマーク取得を含めているケースが多い」ということで、大日本印刷のシェアが大きいために資格取り消しを見送ったというのです。(協会からの改善要請にとどまっている)
もし大日本印刷から資格を剥奪すると、金融機関をはじめ多くの組織で、あて名印刷を依頼するところが大幅に限定され、業務に支障がでるからということです。(でもネ...大日本印刷だけが印刷会社ではありませんよ)
影響力があるから、混乱がおきるから...という理由で許される。日本情報処理開発協会は極めて不愉快な裁定を下してしまいました。
何のための認定制度なのか?ということになってしまう。
「個人情報保護の意識を広める」という本来の目的を封印し、国や自治体の都合を優先させるのは、さすがにまずい。
大日本印刷は、自ら進んで協会に資格を返上してほしい。その方が、長期的にみて同社の信頼の低下を最小限に食い止めます。
投稿者 messiah : 2007年03月24日 10:48
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