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2007年08月21日

卒論代行に見る問題解決アプローチの脆弱性

やれやれ..と溜息をつくような話題。昨今では枚挙にいとまがないのですが、やれやれでは済まない話がまたひとつ。。。

テレビ、新聞などでも取り上げられていますが、大学の卒論やレポートの執筆を有料で引き受ける代行業者の存在が明らかになり、そんな業者を可能にしてきた大学のあり方が問われる事態になっています。(ここ10年前から存在するようです。インターネットの普及と関係がありそうです)

価格ですが、卒論が500字2,500円以上、レポートが500字2,000円以上というのが相場?らしい。

また、読売新聞が取材したところによると、論文が2ヶ月で20万3千円から1週間で60万円まで。レポートが2週間1万300円から3日間3万円まで。スタッフは有名大学の大学院生とか。

因みに、Googleで「卒論代行」をキーワードで検索すると何と!356,000件も出現。

ところが順に見ていくと。。。業者のホームページは見当たらない。

いろいろ調べていると、Googleが代行業者のサイトが表示されないように“グーグル八分”にしていることがわかりました。

Googleは、卒論のコンサルティングやサポートではない代行の場合、それで単位を取れるのはフェアでないと考えた処置とのこと。

また、ヤフーでも丸投げされた卒論を書くビジネスには問題があると考えており、この手の業者の広告は受けない方向と。

問題(この場合は、卒論という課題)が発生した場合、自力で解決するよりもネットで検索して調べよ!というのが「最も効率的な方法」という観念が定着している世の中です。

それはそれで一理あって、客観的なデータ調査や技術的な問題を解決するには大変有効です。

しかし、ネットで調べることは調査テクニックを向上してはくれても、人の考える力を養成してはくれません。

数年前からネットでは、自分の持っている疑問を他人にアドバイスしてもらったり解答を求める有料(無料)のQ&Aサイトが流行しています。(消費者参加型メディアCGMと呼ばれています)

確かに、便利ではあるのですが、そこには問題を何でもお金で解決できるという極端な唯物的思想に陥る危険をはらんでいます。

人は楽をしたい。だからお金で解決できるのならそうする...ということで安易な道を選んでしまう。

落とし穴がまさにそこにある。効率のよい問題解決手段が全て一様な方法で得られないことを理解しておくべきでしょう。

自分の思考能力を低下させる-将来そして人生全般に受ける自己損失という代償が口を開けて待っているです。

q.f. エキサイトニュース

投稿者 messiah : 2007年08月21日 07:02

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