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2005年09月09日

ウォームビズの経済効果には<?>な私

日本経団連が会員企業1,314社を対象に7月下旬~8月上旬に実施した地球温暖化防止に関するアンケート調査によると、85.5%の企業が今夏の軽装化運動「クールビズ」を実施していたそうです。

このうち、今年から軽装を取り入れた企業は40.6%もあり、オフィスビルの冷房温度を28度に設定した企業が67.5%に達したとのことで、政府の呼びかけが民間企業に広がったことを示しています。

そして、クールビズが終わろうかという8月末、2匹目のドジョウ「ウォームビズ」が早々と宣言されました。

秋冬に室内でも厚着をすることで暖房温度を下げても快適に働ける職場をめざす「ウォームビズ」の経済波及効果はクールビズの2倍を超えるという試算まで早々と出ています。(第一生命経済研究所のまとめ)

同研究所では、衣料品販売増を中心とする波及効果額は、クールビズの1,008億円に対し、ウォームビズは2,323億円とはじいています。

衣料品の消費拡大が男性だけでなく女性にも期待できるうえ、ネクタイの売れ行きが落ちるなどクールビズでのマイナス効果もないためといいます。

試算では、衣料品量販店で新たにベストや下着などを買いそろえた場合、男性では26,000円、女性では23,000円かかると想定。

民間企業でウォームビズを実施する割合は、クールビズと同じ2割として計算。

既に持っている服でも対応できるため経済効果は大きくないとの見方もありますが、同研究所は「ファッションを気にする男性は増えており、消費拡大のきっかけになる」とみています。

しかし、筆者は「ウォームビズ」については経済効果はそんなに大きくないと見ています。

第一生命経済研究所のおっしゃることも一理ありますが、人間の生活原理を考えなければいけません。

人間は衣類を防寒として用いますが、それは屋外のことで、屋内においては少しでも薄着をしたいという本能が優先する気がします。

極端に言えば、身体の動きを縛る厚手の衣類を着込んで能率が上がるのか?というエルゴノミクス【ergonomics】で考えないといけないと思います。

クールビズが成功したのは、軽装することで仕事の能率が上がるという効果が生まれ、同じ軽装するのならお洒落に装いたいという願望に転化し、そこから生まれた経済効果であったように思います。

ウォームビズの場合は、厚着をすればするほど仕事の能率を下げることになるので、厚着には限界があり(せいぜいベストを着て)、その範囲の中で暖房温度を1,2度下げられれば成功、というかんじではないでしょうか。

仕事は能率が優先。能率が確保されて初めて、付加価値(ファッション性)が求められるものです。

そういう意味で、クールビズの2倍もの経済効果は<?>だと思います。

by 読売新聞9/5、asahi.com

投稿者 messiah : 2005年09月09日 08:18

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