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2005年09月23日

クロアチアの動物園に設置された人間が入る善悪の檻 

ロンドン動物園でヒトが展示されたというエントリーを書きましたが、もっとすごい動物園がありました。

ロンドンの場合、来園者がヒトという動物の生態を観察するという主旨ですが、今回は反対で、檻(おり)の中に入った来園者が、檻の中に入った動物の気持ちを味わうというものです。

ユニークな事を考えて実践するのは、イギリス人ばかりではありません。

クロアチアの場所
by 原田屋旅館
ところはクロアチア(地図を参照)

ザグレブ動物園(クロアチア)は9/16から、来園者の出入りが自由な、「ホモ・サピエンス」と名付けられた家具付きの檻(おり)2つを用意し、檻の中の動物になった気分で外の様子を眺めることができるようにしました。

2つある檻には「善人」と「悪人」の表示があり、中の様子がかなり違います。

「善人」の檻は天然の素材を使った内装で、竹製のいすが置かれ、木製のテーブルに果物が盛ってある。

一方、「悪人」の檻には、自然に害を与える素材が使われ、プラスティック製のいすのほか、隅にはごみ箱があり、壁には「地球で最も危険な動物」と説明書きのある鏡がかけられている。

「善人」の檻には、地球の環境保護についての冊子が置いてあり、「悪人」の方は環境が破壊される様子を表しています。

ロンドン動物園の場合は、「地球の生態系におけるヒトの重要性を伝えること」 を目的にしていました。

ザグレブ動物園の場合は、「檻の中に入って動物たちの視点を体験してもらいたい。同時に、人間による環境破壊問題のことや、私たち人間と地球の未来について考えてもらいたい」とアニク園長はおっしゃっています。

一見わかりにくいのですが、よくよく考えてみると.....

檻の中に入って外を見る人たちの目的、外から檻の中を見る人たちの目的、この互いに独立した無関係な目的(行為)を、同時進行させる見事な演出ではありませんか。

これは驚きの凄いアイディア!と関心してしまいました。(私だけかな?)

クロアチアについてのミニ知識
クロアチアは、1991年に旧ユーゴスラビアから独立。日本ではまだあまりなじみのない国です。イタリア半島の対岸にあるバルカン半島北西部に位置し、緯度は北海道とほぼ同じですが、四季がはっきりしており、特にアドリア海沿岸は地中海性の気候で、晩秋までおだやかな気候が続きます。また、アドリア海に面して海岸線が約1.800Kmも続き、1,000を超える島々を抱える美しく自然豊かな国で「アドリア海の秘宝」と呼ばれています。さらに古代ローマ時代の遺跡や中世の町並みが残され、ドブロヴニクやスプリットなど6箇所がユネスコの世界文化遺産に登録されています。これらの美しい風景や文化遺産を求めてヨーロッパ諸国から大勢の観光客が訪れるかくれたリゾート地、観光名所となっています。2001年度には、約800万人の観光客が訪れ、日本からも1万人を超える観光客が訪れています。
by 原田屋旅館

by CNN.co.jp

投稿者 messiah : 2005年09月23日 09:17

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