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2005年10月23日

モラルなきネット競売がもたらす悲劇

2年前ですが、イギリス在住の男性が、病気の娘の医療費をまかなうために自分の片方の腎臓をネットオークションで販売しようとしたことがあります。

出品者の男性は、腎臓の最低落札価格を8万5000ドルに設定して、「49歳の煙草を喫わない男性、酒を飲むのはつきあいのときだけで、健康状態は良好」と自己紹介欄に書き込んでいました。

また腎臓は、イギリス、中東、アジア、ヨーロッパ、北米地域の落札者に送付可能とも記載していました。

この男性は新聞社の取材に対して、オークションへの出品理由を、脳性小児麻痺で苦しむ6歳の娘に特別な治療を施す医療費を捻出するためだったと語りました。

このオークション広告は、入札者が誰もないまま、オークションサイト「イーベイ」に1週間にわたって掲示され、イーベイ社は、外部からの指摘を受けて、サイトから撤去しました。

「人間、人体、あるいは人体のいかなる部分もオークションに出品したり、贈与物や景品の一部として、または無償の提供物や慈善行為として提供したりすることはできない。今回問題となった出品は、こうした方針に違反するもので、サイトから取り除いた」と同社は説明しました。

1億5,000万人の登録会員(アメリカ人口の3/4!)を抱える米イーベイ社は、昨年同社のオークションサイト「イーベイ」に出品された商品の数が14億点を超えたそうです。

しかしそこには、システムの巨大化を悪用して必ず現れる心無い人間たちの影が...

同時多発テロで破壊された貿易センタービルの現場から掘り起こされた品物、空中分解したスペースシャトル「コロンビア」の残骸と銘打たれたもの、黒人を差別した貯金箱などの数々の品。

そして、とうとう...(世も末か)

「イーベイ」の中国サイトに、2人の赤ちゃんがオークションとして出品されたのです。

”出品”された男の子には2万8000元(約40万円)、女の子には1万3000元(約18万円)の即決価格が付けられていたといいます。

この値段の差には、男の子が好まれるという中国の昔からの傾向が反映されているらしい。出品ページは、生後100日以内の赤ん坊を届けることを保証していたそうです。

出品の説明には、「われわれの目的は、子供を授からない中国国内のたくさんの夫婦に朗報を届けることだ」と書かれていたとのこと。

この「出品」は掲示後すぐに削除されましたが、中国・上海警察で現在、捜査中のとのこと。

中国の法律では、幼児を販売した者に対して最高で死刑、買った者や仲介した者にも、それよりは軽い刑が宣告されますが、このようなオークションでの”出品”という例はなく、犯罪となるのかどうかは不明のようですが...

幼い娘のために自分の腎臓を提供しようとした父の気持ちは理解できても、赤ちゃんを物として扱う悪党の方は許せません。

法的に「どうのこうの」という前に徹底的に捜査してほしいものです。

q.f. Hotwired Japan

投稿者 messiah : 2005年10月23日 08:45

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