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2006年05月05日

グーグル vs マイクロソフト 前哨戦始まる

ソフトウェア業界で長年頂点に君臨してきた王者・マイクロソフトと、新しい技術でそれに対抗する力を蓄えた挑戦者・グーグルの戦いのゴングがなりました。

というのも...これまで両社はまだ直接対決をしていません。(そういう場や機会がなかったと言える)

また、グーグルに中国エリア担当の要人を引き抜かれて、マイクロソフトがグーグルを訴えたこともありましたが、その後は和解したようで、それ以上の問題に発展することはありませんでした。

しかし、今回こそは直接対決の「第1ラウンド」のゴングが鳴ったと言っていいでしょう。

約1ヶ月前になりますが、マイクロソフトの次期ブラウザInternet Explorer 7(IE7)に搭載するインターネット検索機能について、グーグルは、「検索サービス『MSN Search』の利用を不当に推進している」と米司法省(DOJ)と欧州連合(EU)に訴えました。

グーグルは、「市場では検索機能にオープンな選択が望まれている。企業は提供する検索サービスの質でユーザーを取り合わなければならない」

「マイクロソフトがMSNをデフォルト(標準)の検索サービスとして設定する行為は正しいとは思えない。ユーザーに選ばせるべきだろう」と述べています。

これに対してマイクロソフトは、「消費者がIE7の画面右上にある小さな検索ボックスの設定を変更し、お気に入りの検索エンジンを使うようにするのはとても簡単なこと。Googleを使いたいのなら、IE 7で何も問題なくMSN Searchの代わりにGoogleを設定できるはずだ」と反論しています。

この提訴の話を聞いて連想したのが10年前の出来事。

マイクロソフトが、当時ブラウザでシェアの高かった「ネットスケープ・ナビゲーター」を、Windows提供元の有利な立場を利用して締め出したあの事件です。(ネットスケープはその後も長く低迷を続ける)

グーグルにも、そのような意識がどこかにあったと言えるでしょう。

しかし、あの事件以来、マイクロソフトはユーザーからさんざん非難を受けて懲りています。

もし同じようなことをすれば、結局、それが自分の首を締めることはよく承知しているはずです。

マイクロソフトは、「Googleが好むと好まざるにかかわらず、IE 7は『ユーザー本位』に設計してある」

「過去にどのような振る舞いがあったとしても、われわれは『ユーザーが主導権を握る』という原則を採用している」

それでも「IE 7はGoogleに危害を及ぼす」という恐怖心が消えないのなら、以下の事実を考察してみればいいと言います。

「Mozilla Firefoxなど、IEと競合するほとんどのブラウザで、Googleがデフォルトの検索エンジンに設定されている。そしてGoogleは先頃、大量にアクセス数を記録する市場トップの自社サイトで、Firefoxの販促活動を展開した。GoogleがリンクしているバージョンのFirefox は、当然Googleのツールバーを搭載している」

このマイクロソフトの反論には、グーグルも1本取られた?

いよいよ、両雄の前哨戦が始まりました。

q.f. IT Pro

投稿者 messiah : 2006年05月05日 08:26

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