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2006年06月15日
リアルからネットへ 人間関係の大移動時代
読売新聞社の全国世論調査(面接方式)で、「社会の人付き合い」や「人間関係」が希薄になっていると感じる人は、6年前の前回調査よりも7ポイント増え、80%に達したそうです。
この6年間を通して、1割近くの人が人間関係の希薄を感じる仲間入りをしたわけですから、このままだと2010年には全ての国民が“そう”思うような社会になっているかも知れない。
二酸化炭素の排出で地球を取り巻く環境はますます温暖化する一方、人間関係はますます「寒冷化」していくというのはあまりにも対照的。
その希薄になった分を、インターネット掲示板や携帯メールなどの情報ツールを介して補う、そして心の隙間を埋める、という構図になっていくのでしょうか。
また、人間関係の希薄を感じる人が大都市よりも中小都市や町村で急激に増えていて、人とのつながりの喪失感が都会だけでなく、日本全国に広がっていることが調査から分かりました。(地方の過疎化が進んでいる証拠です)
人間関係の希薄になった理由ですが、「人と接するのを煩わしいと思う人が増えた」(49%)という意見が最も多く、次いで、「人の立場を理解できない人が増えた」(48%)、「テレビゲームやパソコンなどでひとりの時間を過ごす人が増えた」(45%)などの意見が出ました。
どれもこれも、さらにその原因を探求していくと根が深く複雑に絡んでいます。(文明国のやがて辿る運命と片付けたくはありませんが)
だめ押しにこんな意見も出ました。
人間関係の希薄化で社会にどんな悪影響が出るのかについては、「自己中心的な人が増える」(62%)、「社会のモラルが低下する」(55%)、「地域のつながりが薄れる」(53%)
対照的にネットの世界に目を転じると、会員制のネット交流サービス「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」(SNS)の利用者が急増しています。
知人の輪をたどりながら新しい友人を作れる楽しさが若者層に人気を呼び、3月末の利用者は716万人(総務省調べ)で前年の約7倍に達しました。
この分野ではmixi(ミクシィ)、GREE(グリー)というサービスが先行していますが、人気と影響力に着目したヤフーと楽天が今春相い次いで参入し、さらにマイクロソフトや米最大手も日本で事業を始めるそうです。
最大手のミクシィは、3月に300万人だった会員が6月には435万人に達しました。
会員になるのは無料ですが、招待がないと参加できない仕組みです。
利用者の6割超は20代で、会員は毎日1万5000人のペースで増えています。
さながら、人間の結びつきがリアル(現実社会)からネットワールドへ大移動しているかのような...
ネットワールドにそれを求めざるを得ないのか、それとも彼らは進んでそちらに向かっているのか?
現実社会の付き合いはごく親しい人だけにとどめ、顔の見えないネットワールドでは、広範囲に、それでいてあまり深入りしない程度に交流する、という使い分けが巧みにできる世代が誕生しているようです。
q.f. YOMIURI ON-LINE/IT-PLUS |
投稿者 messiah : 2006年06月15日 08:18
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平成の現代、人間関係が希薄になって
いるという。
私自身、寿司屋という商売を通じて
痛切に感じている事柄の一つである。
年末年始の「... [続きを読む]
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