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2004年11月30日
[18] Movable Typeの環境設定
前項でダウンロードしたMovable Type3.1日本語版を解凍するとMT-3[1].1xx-full-lib-jaフォルダができます。その中にMT-3.1xx-full-jaフォルダがあり、その中にMovable Typeの各種プログラム(CGI)が格納されています。(xxはリビジョンナンバー)
初めに行うのはMovable Typeの環境設定です。Movable Typeのディレクトリ構成や使用データベースなどはユーザーによってまちまちです。そこで、個々に異なる使用環境を環境設定ファイルmt.cfgに定義しておく必要があります。mt.cfgはMT-3.1xx-full-jaフォルダにあります。
環境設定ファイルmt.cfgの編集手順は次の通りです。操作は外部のコンピュータまたはクライアント(私の場合はWin2000)で行います。
(※ 自宅サーバーならばサーバーにアップロードしてからサーバー上で編集することも可能)
(1) テキストエディタTeraPad([6]項参照)でmt.cfgを開く。
(2) メニューバーの[表示]⇒[編集モード]⇒[Perl]⇒次のように表示される
(3) 左端の行番号を参照して次の各行を変更(行番号は前後する可能性あり)
18行目 (変更前)CGIPath http://WWW.YOUR-SITE.COM/PATH/TO/MT/
(変更後)CGIPath http://xxxx.xxxx/mt/cgi-bin/
(xxxx.xxxxはサーバーのホスト名。192.168.0.98などのIPアドレスでも可)
27行目 (変更前)DataSource ./db
(変更後)# DataSource ./db (#+[スペース]を先頭に付けた行は定義文からコメントに変換される)
38行目~41行目 (変更前)
# ObjectDriver DBI::mysql
# Database <database-name>
# DBUser <database-username>
# DBHost localhost
(変更後)
ObjectDriver DBI::mysql
Database par (parはMySQLで使用するデータベース名)
DBUser xxxxxx ([16]項の(12)で設定したユーザー名)
DBHost localhost
(上記4行の全ての先頭の#+[スペース]を削除してコメントから定義文に変換する)
63行目 (変更前)# StaticWebPath /path/to/static-files/
(変更後)StaticWebPath http://xxxx.xxxx/mt/par/
(この行をコメントから定義文に変換する。xxxx.xxxxはサーバーのホスト名)
103行目 (変更前)# NoTempFiles 1
(変更後)NoTempFiles 1 (この行をコメントから定義文に変換する)
216行目 (変更前)# NoLocking 1
(変更後)NoLocking 1 (この行をコメントから定義文に変換する。但し、要注意!下記の説明を参照)
(4) メニューバーの[ファイル]⇒[上書き保存]
(5) メニューバーの[ファイル]⇒[閉じる]
※ 上記はMovable Typeの動作に必要な最小限のものだけ。この他にも各種の設定がある。
(各行の説明)
◇ 18行目 CGIPath
Movable Typeのプログラム(CGI)を設置するフォルダ。サーバーのドキュメントルート(C:¥WWW¥public_html)とURL(http://xxxx.xxxx)がそれぞれ対応しています。サーバーのC:¥WWW¥public_html¥mt¥cgi-binフォルダにプログラム(CGI)を設置する場合はhttp://xxxx.xxxxの下のmtフォルダの下のcgi-binフォルダという意味でCGIPath http://xxxx.xxxx/mt/cgi-bin/のように表します。
◇ 27行目 DataSource
Berkeley DB(DB_File)のデータベースファイルを格納するフォルダ。上記18行目のフォルダからの相対パスで指定します。今回はBerkeley DBを使用しないのでこの行をコメントに変換して定義を無効にしています。
◇ 38行目~41行目 Database
データベースにMySQLを使用する場合に定義します。39行目ではMySQLで作成したparというデータベース名を指定します。40行目では、データベースparに対するデータベースレベル権限を付与されたユーザー名を指定します。([16]項参照)
◇63行目 StaticWebPath
Movable Typeが使う画像ファイル、スタイルシート、マニュアルなどの静的ファイルを格納するフォルダ。
◇103行目 NoTempFiles
一時ファイルを使用する設定。Movable Typeはデータをファイルに書き込む時、最初はtempファイルにデータを書き出して次にtempファイルの名称を変更します。もしデータの書き込み中に突然システムが停止しても、この設定をしておけばサイトからページが抹消されることを防げます。
◇216行目 NoLocking
この設定は通常は行いません。
UNIX系サーバーではPerlのflock関数を使ってデータの読み書き時にファイルをロックする方法がとられています。これは同一ファイルが同時アクセスされた場合などにデータベースが破損することを防止するためです。初期設定でのMovable TypeはPerlのflock関数を使って読み書き時にデータベースをロックします。しかし、WindowsOSの中にはflock関数をサポートしていないものがあります。(私のサーバーのWinMeはその1つです)
このNoLockingオプションはファイルロックできないシステム環境で使用する時に緊急避難的に使われる設定です。このオプションを使うとファイルロックできないサーバーでもMovable Typeが動作する代わりに、同時アクセス等でデータベースが破損する可能性が高まります。私のサーバー(WinMe)は他に方法がないのでやむを得ずこのオプションを有効にします。
※ 詳細はMovable Type Publishing Platformのこちらへ。
続いて、データベースのパスワードをmt-db-pass.cgiに設定します。[16]項の(12)で、データベースparに対するデータベースレベル権限を付与する指示を行いました。この時に設定したパスワードです。mt-db-pass.cgiはMT-3.1xx-full-jaフォルダにあります。
手順は次の通りです。
(a) テキストエディタTeraPadでmt-db-pass.cgiを開く。
(b) メニューバーの[表示]⇒[編集モード]⇒[Perl]⇒次のように表示される
(c) 1行目のdatabase_passwordの部分を[16]項の(12)で設定したパスワードに変える。
(d) メニューバーの[ファイル]⇒[上書き保存]
(e) メニューバーの[ファイル]⇒[閉じる]
以上で環境設定は完了です。続いてMovable Typeをサーバーに設置していきます。
【 続 く 】
投稿者 messiah : 2004年11月30日 00:00
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